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アイビー・リーグを詳しく知ろう!アメリカ名門大学を徹底調査!

アイビー・リーグを詳しく知ろう!アメリカ名門大学を徹底調査!

皆さん、「アイビー・リーグ」をご存知ですか? 何となく聞いたことはあるけれど、説明するとなると難しいという人も多いのではないでしょうか?

私も以前に質問されたとき、「アメリカの大学だよ。え? どこって、ほら、あの、……あれ?」とほとんど知らないことに気づきました。

そこで今回は、聞いたことはあるけど意外と知らないアイビー・リーグについてご紹介します。

アメリカの名門大学グループ「アイビー・リーグ」

アイビー・リーグ

アイビー・リーグとはアメリカ北東部に位置する8つの私立大学からなる連盟で、世界有数の名門大学群としてその名を馳せています。以下の8つの大学から構成されています。

  • ハーバード大学
  • イェール大学
  • プリンストン大学
  • ペンシルベニア大学
  • ダートマス大学
  • ブラウン大学
  • コーネル大学
  • コロンビア大学

アイビー・リーグ校の学生、出身者は「アイビー・リーガー」と呼ばれ、米国の政界、財界、官界、学界で広い人脈を形成しています。また、彼等アイビー・リーガーが好んで着ていたファッションは「アイビー・ルック」と名付けられ、日本においてもブームを巻き起こしました。

 アイビー・リーグの歴史

アイビー・リーグ校の歴史は古く、最初に設立されたハーバード大学は全米でも最古の大学で、1636年に設立されました。最も新しく設立されたのがコーネル大学で、1865年に設立。他の大学はすべて1700年代に設立されています。
元々はスポーツに関する大学間の協力体制からスタートし、アイビー・リーグという呼称が誕生したのは1933年頃のことです。

アイビー・リーグの語源は諸説あり、はっきりとわかっていませんが以下の説があります。

  • 校舎が古く、ツタ(ivy)で覆われているから
  • 学生らが自分たちを「大学間の」という意味の “inter-varsity” を略して「I-V-Y」と呼びあっていたが、新聞記者が「IVY」と表記したことで呼称が定着した
  • 4校(コロンビア、プリンストン、ラトガース、イェ-ル)からなるスポーツリーグが設けられ、当初のリーグ名に使われたローマ数字「IV」を「I-V」「アイ・ビー」と読んだから

アイビー・リーグ各校の特色

ハーバード大学(マサチューセッツ州)

ハーバード大学

世界大学ランキングで長年にわたって1位を独占しているアメリカ最古の大学であり、数多くのアメリカ大統領やノーベル賞受賞者を輩出しています。

イェール大学(コネチカット州)

イェール大学

ハーバードに次ぐ名門大学として名声を得ており、全米最難関のロースクールを有し多くの政治家を輩出することから「国家権力の中枢」として語られることもあります。

プリンストン大学(ニュージャージー州)

プリンストン大学

少数精鋭制をとり、総合大学でありながら伝統のリベラル・アーツ教育を守っています。特に物理・数学の分野では世界トップ・レベルの研究を行っており、プリンストン大学出身の30-40人のノーベル賞受賞者のうち、約20人が物理学賞の受賞者です。

ペンシルベニア大学(ペンシルベニア州)

ペンシルベニア大学

経営学、医学、法律学が特に有名で、医学部は北米最古の歴史を誇ります。ビジネス・スクールであるウォートン・スクールは、金融・会計学の分野で極めて高い評価を得ています。

ダートマス大学(ニューハンプシャー州)

ダートマス大学

学生数は8校の中では最少で、伝統のリベラル・アーツ教育を重視しています。全米最古のMBAであるTuck経営大学院は、全米Top10にランクインしています。

ブラウン大学(ロードアイランド州)

ブラウン大学

進歩的な政治姿勢を大切にする大学で、保守的なイメージが強い他のアイビー・リーグ諸校と対照的。学生は62カ国以上から来ており国際色も強い大学です。学生の満足度は全米1位で、他のアイビー・リーグ校にも合格していながら、あえてブラウン大学へと進学する学生も多いそうです。

コーネル大学(ニューヨーク州)

コーネル大学
via sach1tb

世界でも珍しい半官半民(公立かつ私立)の大学の一つであり、機械工学、生命科学、ホテル経営学、農学、獣医学などが特に有名です。アイビー・リーグの中でも特に卒業要件が厳しいことでも知られています。

コロンビア大学(ニューヨーク州)

コロンビア大学

他のアイビー・リーグ校が郊外型大学であるのに対し、ニューヨーク・マンハッタンに位置する大学だけあって立地は最も都会的。国際色豊かかつリベラルな校風を有しています。

アイビー・リーグへ入るにはどうしたらいいの?

アイビー・リーグを構成する8校は、各学部・大学院とも入試レベルは最難関とされています。全米から優秀な学生が集まってくるこれらの大学に挑戦するには、どうすればいいのでしょうか? ここでは留学ではなく学部入学する方法をご紹介します。

そもそもアメリカの大学入試は日本と全く違う!

そもそもアイビー・リーグに限らず、アメリカの大学入試では評価される項目は以下のように多岐に渡ります。

  • 高校4年間の成績(日本人の場合は3年間)
  • 小論文
  • 推薦状
  • SATテストまたはACTテストのスコア(年に複数回実施される全国共通学力テスト。日本でも受験可)
  • TOEFLテストのスコア(外国人の場合)
  • 課外活動の実績(スポーツや芸術、生徒会、ボランティアなどの活動)
  • 面接

通常、志願者は11月から翌年の2月までに願書を提出。各大学は願書提出を受けて合否判定を行い、入学年の3月または4月に合格を通知します(入学は9月)。日本の大学入試とは異なり、一斉に学力テストを受け、それのみで合否が決まるということがないのです。

大学によって求める項目や重視する項目は異なりますが、概ね上記の評価項目で総合的に合否が判定されます。長期的視野に立って試験計画を立てることが必要ですね。

合格率は5〜15%!アイビー・リーグは超難関

2015年各校入学選抜データ一覧(学部課程のみ)

順位大学名合格率(%)合格者数応募者数
1ハーバード5.331,99037,307
2コロンビア6.102,22836,250
3イェール6.491,96330,237
4プリンストン6.991,90827,290
5ブラウン8.492,58030,397
6ペンシルベニア9.903,69737,267
7ダートマス10.302,12020,504
8コーネル14.906,23441,907

〈出典 http://ivysuccess.com/

アイビー・リーグの合格率は、5~15%と非常に低い数字です。アイビー・リーグの各大学が求めるのは、学業は優秀、スポーツや芸術などで成果を残し、リーダーシップと社会意識を備えた学生であることが窺えます。

なんともハードルが高そうに思えますが、このような学生が集う大学は間違いなく刺激的でしょう。

 アメリカの大学ならではの “Legacy” とは

アメリカの大学入試は学力テストだけで決まらないと話しましたが、合否を決めるポイントとしてもう1つ「レガシー(Legacy)」というものがあります。

アメリカの一流私立大学には卒業生の子弟が優先的に入学できるシステムがあり、アイビー・リーグでは新入生の10〜15%がこれに当たるといわれています。卒業生は大学に多くの寄付金を与え、言い方は悪いですがその見返りとして子弟を大学に送り込むことができる構造になっているのです。

アメリカは日本よりも実力主義であるという見方が一般的ですが、大学入試においてそれは必ずしも当てはまらないのかもしれません。

 あの人もこの人も!アイビー・リーグ出身者たち

アイビー・リーグ出身者たち

アイビー・リーグ出身者にはどのような人がいるのでしょうか? 有名な政治家や企業家はもちろん大勢いますが、ちょっと意外なあの人もアイビーリーグ卒業生です。

  • マット・デイモン(ハーバード大学)
  • トミー・リー・ジョーンズ(ハーバード大学)
  • パトリック・ハーラン(ハーバード大学)
  • 山本五十六(ハーバード大学)
  • オリバー・ストーン(イェール大学)
  • メリル・ストリープ(イェール大学)
  • ジョディ・フォスター(イェール大学)
  • エドワード・ノートン(イェール大学)
  • ジェフ・ベゾス(プリンストン大学)
  • ジム・リー〈漫画『バットマン』の作者〉(プリンストン大学)
  • バラク・オバマ(コロンビア大学)
  • ミシェル・オバマ(プリンストン大学)
  • キュリー夫人(コロンビア大学)
  • J・D・サリンジャー(コロンビア大学)
  • 宇多田ヒカル(コロンビア大学)
  • エマ・ワトソン(ブラウン大学)

 さいごに

アイビー・リーグを調べる過程でわかったのは、日米の大学はシステム的に大きく違うということです。
入試はもとより、日本の国立大学に相当するものがないこと(軍関係の大学はある)、在学中に他大学へ編入することがポピュラーであること、大学院の重要性が日本よりも高いことなど、様々な違いがあります。システムだけでなく、その学生生活や学業に対する姿勢にももちろん違いがあるでしょう。

そのあたりについては、また別の機会にご紹介できればと思います。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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